7月は大豆と蕎麦の種まきの月。この月も手強いぞ。ということで草茫々になった畑を刈ってゆく。草を刈ると緑の香りが立ち上ってくる。
伸びすぎた草むらを見えない何かが跳ねてゆく。一生懸命だが、速度は遅い。そして蛇でもない。草刈り機のエンジンを緩めて、そいつを追ってゆくと、ウサギの赤ちゃんだった。耳の短い茶色の野ウサギだ。毛がとても柔らかくて、目が真ん丸。嬉しくて嬉しくて、真理子を大きな声で呼ぶ。
「お母さんとはぐれちゃったのかぁ?」と按じながらも、「きっと探してもらえるよ」とウドの木陰に放してやった。それにしても、飼いたくなっちゃうくらい可愛かったです。