かさぶた
山歩きで おともにしたよ
大きなかさぶた 右ひざ右ひじ
はがしたくて
気になる 気になる
岩山のおみやげ 携えて
緑の森に誘われて
プラタナスの
樹に会う 樹に会う
まあ そう あわてなさんな
はがれるままに ほっときなされ
君にも 時は たっぷりある
わしと同じように
かさぶたと
底なしの自由
わしと同じように
かさぶた
山歩きで おともにしたよ
大きなかさぶた 右ひざ右ひじ
はがしたくて
気になる 気になる
岩山のおみやげ 携えて
緑の森に誘われて
プラタナスの
樹に会う 樹に会う
まあ そう あわてなさんな
はがれるままに ほっときなされ
君にも 時は たっぷりある
わしと同じように
かさぶたと
底なしの自由
わしと同じように
いもいもいいもん
いいもん いいもん
おいもが いいもん
掘らなきゃ わからん
ちっこいか でっかいか
掘るまで どきどき
ちっこいか でっかいか
土 足の裏で掴んだら
いいもん いいもん
きもち いいもん
陽 背の骨で受けたら
いいもん いいもん
きぶん いいもん
鍬(すき)は 気持ち込めて
入れてね
じゃがいも 傷つけないように
土の布団に ぽかぽかしてる
じゃがいも 傷つけないように
いいもん いいもん
おいもが いいもん
おいもの収穫一番いいもん
掘らなきゃ わからん
ちっこいか でっかいか
掘るまで どきどき
ちっこいか でっかいか
鍬は 気持ちこめて
「好き」
気持ちいい
文句
笑顔
笑顔になれるもの
ニカニカ笑えるもの
あるいは他人から笑われるくらいがちょうどいい
笑顔のある道を行くんだよ
たとえフーテンと言われても
笑われてもいい
おいらは愚か者なんだから
怒鳴られてもいい
憐れまれてもいい
おいらはぐんを抜いた愚か者なんだから
おいらは哀しみに塗れた旅人なんだから
笑われるくらいがちょうどいい
怒鳴られるくらいがちょうどいい
憐れまれるくらいがちょうどいい
だって それらを恐れて
つくろって生きていたら
笑顔を描けなくなるもん
笑顔になれるもの
ニカニカ笑えるもの
笑顔のある道を行こうね
笑顔になれる道は
きっと歩いてゆけるんだから
笑顔のある道を行こうね
ぼくはばく
おーい、そら
あおーい、そら
音を吸いとっちゃうように 青すぎるよ
海の底よりも深く
宇宙の芯みたいに わけわかんないや
星たちのささやきが聞こえちゃうような
闇夜の静けささえも ぴかって 吸いとっちゃうぞ
今あなたと会っているぼく
これが人生の目的なんだと思えたらいいね ばく
想い出いっぱい食べる ばく
おーい、うみ
あおーい、うみ
光で遊んでいるんだね うみ!
お空の青を肩車だね うみ!
ぼくはお魚にになって飛び込むよ
ゆらゆらぴかぴか泳いでいこうよ
とびうおがいいな 泳いでいこうよ
あんまり長く飛びすぎて
白いかもめになっちゃって
あんまり気持ちがいいもんだから
風にのってて うとうとしちゃって
おめめが覚めたら雲になっちゃってたよ
青い海に影落とし
青いお空にごろごろしてたら
あなたにじょうずに割り箸で
くるくるくるくる
からみとられて
ふわふわ綿菓子
なっちゃった
想い出たくさん集めるからさ
夢をいつも見続けるからさ
貧乏でも凡人でもいいよ
ぼくは夢を食べるばくだから
想い出食べて生きている
おばかなばく
ぼくはばく
うたはそらに
歌はそらに
歌おう
だって
みんなに
つながって
いるから
永遠にひろがる
あのそらに
はなて
おれの
こえ
オレの
たましいで
まみれろ
そら
ねえ
きこえた?
そらは
おまえも
だから
はははのひ ひひひひのはは
ぼくが パンを好きなのは
かあさん いつも 焼いてたから
幼い頃の記憶の中は 麦の薫りでいっぱいだ
生まれて最初の お料理は
パンの成形だったよね
怪獣のパン焼いたっけ
それとも 亀さんだったかな
ぼくはパンが大好きだ
ぼくが 玄米好きなのは
幼い頃に 食べてたから
あの時は 嫌で嫌で 愚痴ばかり
安全で栄養のあるもの 食べさせたかった 母親の想い 知らぬまま
「僕のおべんとだけが 黄色いんだもん」
「硬いし まずいし 籾殻、虫がたまにいる」
あの時は 嫌で嫌で 愚痴ばかり
でも今 はっきり知ったんだ
いのちの味と かあさんの愛
「自分のこどもにゃ 悪いもんたべさせたくないの」
「薬なんか飲ませたくない 食で健康に育てるの」
そういう 想い 今になって わかったんだ
ぼくは 玄米大好きだ
ぼくは かあさん大好きだ
ぼくが お花を好きなのは
かあさんの 息子だから
花を育てる 花を愛する
かあさんの 息子だから
はるなつあきふゆ
うちの花壇は 花だらけ
あの頃 いつも遊びに夢中
お花と話してなかったのにね
いつのまにやら いつからか
ぼくは お花を愛してました
ぼくは お花が大好きだ
ぼくは かあさん大好きだ
ぼくが みんなに モテるのは
かあさんの 息子だから
明るく 優しい かあさんは
いつも みんなの にんきもの
そんな おかあ 息子だから
ぼくも みんなに モテるんだ
知らず知らずの 母の愛
知らず知らずに 育ってきたけど
知らず知らずに バトンを受けて
はははの日 ひひひの母
一緒に パンをいただこみゃあ
ジャスミンのえみ 前にして
天狗のお屋敷
栃の森のど真ん中
風吹きゃ 栃の葉 団扇する
雨降りゃ 栃の葉 雨合羽
天狗は うたたね 風の中
天狗が 唄たね 夢の中
栃の森だけ 知ってるひみつ
あめ
どしゃぶりの夕立
きまぐれな村雨
ひかえめな小糠雨
翠雨 緑雨 菜種梅雨
麦雨 瑞雨 山茶花梅雨
かき消しやがれ
街の喧騒
雨音に耳を傾ける
人間はもういない
ただただ雨を嫌がるだけ
かき消しやがれ
街の洗脳
雨が汚れている
人の耳
雨音の死
Closing Time
酔いどれども ネオンの街に消え
都会の箱のひとつに 静寂滲み込む
店のシメに 耳の奥に 流れるブルース
昨日のことなど置き去りに
何に疲れているのかもわからない
明日のことなど先延ばしに
何に怯えているのかもわからない
今日が今日であったこと
さしあたり 何もなく
何もないというささやかな積み重ねに
幸せであるとささやかに騙し込んで
明かりを減らしたカウンターに座り込み
明けてゆく夜から ブルースを掬い聴く
新しい朝がやってくる直前に
時を静かにしめて
つつじのひみつ
つつじの日に つつじの蜜を
蜘蛛の巣に 無数の水滴
朝の陽と
花の蜜と
滴に映って 光して
三毛猫 あくびをしてる間に
大地はどんどん動いてく
ひみつの滴 天にのび
小さな虹の輪 咲かせて 消えた
三毛猫 あくびをしてる間に
石拾い
花見月の風去り
山みどりが滴りだし
花残す夏の初め
前頭葉を野辺送りに
畑に潜む石を拾う
膝を湿らせて
石を拾う
偵察に来たくまんばちを小脳で受け
手にした石で 太陽を占う
ほじくられた石を拾う
いつかの己の墓石を拾えれば
土を耕し
土に帰るまで
膝を湿らせて
石を拾う
豊かに食べてゆくために
豊かに肥やしとなりて
土に帰るために
膝を湿らせて
石を拾う
夢のひかり
お月様に 声をかけ
「草がのびるの あなたのおかげ」
「花がひらくの あなたのおかげ」
月にお唄をおしえてあげる
でっかいブナの 森にでかけ
でっかい幹に 腰をかけ
みみずくおじいに 声をかけ
月のお唄をおしえてもらう
お月様は 魔法かけ
「わたしがあるのは みんなのおかげ」
「大地のみんなの いのりのおかげ」
月のひかりは夢のもの
でっかいブナの 枝の陰
すやすや眠る ちびトカゲ
いのちうたって 夢めがけ
月のひかりにとけてゆく
夢 見れないのは
お月様を見ないから
夢 見れないもの
ひかり無くしたダサイ顔
フラ
パラパライを編め 緑の香り 太陽のこども
オヒアレフアで雨 虹の味 あなたの頬に
あなたが あなたで在る奇跡
フラフラ ひとつのいのちの軌跡
わたしが わたしで在る奇跡
フラフラ ひとつのいのちの軌跡
いのちの軌跡 出会う奇跡
ここに生まれ
ここにいるの
奇跡
飛び越えて
神秘
神秘を外に求める前に
汝 神秘そのものだと知れ
ホラ!
レイを飾って
フラ!
レイを捧げて