雨の日、いよいよ土台を持ち上げる。家がひねり曲がらないだろうか、家が土台や基礎からずれないだろうか、とドキドキの作業。
前々日に、土台の一本はすでに替えた。
しかし柱の枘を土台から外し、残りの三本の土台を替えるのが、メイン作業だ。もっとも慎重さを必要とする作業。
トミオさんが駆けつけてくれた。想定外の難題が次々に現れてくるような、僕にとっては初めての作業であり、とても稀なものであったので、トミオさんの存在が本当に有り難かった。
始めは、家全体を持ち上げようとしていたのだが、四隅を持ち上げた際、家が基礎のポイントから大きくそれてしまったのだが、トミオさんの判断と技で難を逃れることができた。
しかし家を持ち上げ、土台を替えることが無事終わっても、自分たちがやったことが信じられない気持ちが残った。でもとにかく立派な檜の土台に替えることができた。内装や厨房作りや石窯作りまでを考えたら、まだまだほんの最初の一歩ではあるが、力強い大きな一歩であった。トミオさんには心から感謝でいっぱいです。大工の技術がある人が実際に手伝いに来てくれるのはとても心強い。
さて、これからは、窓をドアに替え、剥がしたトタン板を張り直し、部屋を仕切り、断熱材を入れ、化粧板を張り、スジガイを入れることになる。それが完了したら、やっと念願の石窯作りのスタート。地道に丁寧に行くぞ。