Closing Time
酔いどれども ネオンの街に消え
都会の箱のひとつに 静寂滲み込む
店のシメに 耳の奥に 流れるブルース
昨日のことなど置き去りに
何に疲れているのかもわからない
明日のことなど先延ばしに
何に怯えているのかもわからない
今日が今日であったこと
さしあたり 何もなく
何もないというささやかな積み重ねに
幸せであるとささやかに騙し込んで
明かりを減らしたカウンターに座り込み
明けてゆく夜から ブルースを掬い聴く
新しい朝がやってくる直前に
時を静かにしめて