そら
わたしが どんぐり あげましょう
あそこの人に 友達に
通りを歩く子たちにも
わたしが お花を あげましょう
好きな人に 出会った人に
あなたが生まれてきたことに
お空にゃ お唄をあげましょう
みんなをつなげる大空に
わたしの好きな大空に
わたしは なんにも いりません
どんぐり お花を あげるとき
みんなも わたしに くれるんだもん
みんなの きれいのお目目の中に
まあるい どんぐり うつっているもの
みんなの かわいい 笑顔の中に
小さな お花が 咲いてるんだもん
みんなにたくさんあげるから
わたしもたくさんもらえるの
きれいでかわいい小さなものが
お空の中に
わたしのお唄
溶けてますように
「おひさしぶりね」
研ぎ澄ます北風
やけに青い冬空
すべての葉振り落とした枝枝
いっぱいに広げたあべまき
ビリー・ホリディの光に弾み
ドン・キホーテに付き添って
アナグマのようにごろごろしてたら
いつのまにか・・・
つくし 顔を出して
転がったままのあべまきどんぐりに
「おひさしぶりね あたたかくなりました」
やわこい緑 あべまきのおめかし
光と緑香混じった やわこい木陰
緑陰の中に ヒヨドリの囀り
囀りの中に 静けさの色
芽吹いた樹冠を飛び越えた
春のうたがでしゃばって
老いていくことで
生み連ねてゆくこと
陰をつくることが
光をもらうことで
光の中に謳うこと
陰の中に黙すること
あなたの春に
春のあなたが
「はじめまして あたたかくなりました」
ZOO
だちょうさんにのって 海へ
海へいきたいな
いるかさんにのって 島へ
南の島へいきたいな
わしさんにのって 雲へ
雲の上へいきたいな
ぞうさんの鼻 むすんでシャワー
ごりらさんに けんだまおしえて
あしかさんの おひるねをじゃまする
ずうっとたのしいな
カンガルーさんの おなかでねむる
ずうっとたのしいな
立ち尽くすペンギン
昼の星 見えている
立ち尽くすペンギン
遠い昔の歴史をたどる
どうぶつえんで おむすび ぺろり
ずうっとたのしいな